ー 2014年12月10日

3Dプリンターでニットを自在に編む時代?!

こんにちは。ニットデザイン・企画を得意とする Improve @Suzukiです。
今、遅めのランチを取りながら何気に眺めていた業界新聞のある記事の
「3Dプリンターがファッションを変える」という大見出しに目が留まり
そこに事例で載っていた企業名でググってみて…衝撃が走りました!

そこには編機をキットで自前で組立て、専用の3Dソフトに寸法など
データ入力すると編機から3Dでセーターなどが編み下がってくる
いわゆる 無縫製=ホールガーメント= という事になります。

サイトはアメリカのものでHP自体は私には読めませんが、
新聞記事によるとこの3D用編機のキットが8万円前後で購入でき、
それに入力する3Dデータソフトは無料でウェブ上から借りてくるのだという。。
何ともリーズナブル!

動画をご覧頂ければわかる様にその編機は勿論チープなつくりで針も太く
ざっくりしたイメージ。何だかすぐに壊れそう?!:-)
昭和育ちの私にはその出来栄えも子供の頃母が持っていたリッカーミシンの
家庭編機を彷彿とさせますが、決定的に違うのはその出来上がりの物が
3D-つまり、無縫製だということ。

そして、パンチカードのような煩雑なものではなく身幅や着丈など必要な
データを数値入力するだけという簡単さ!
実際やったら難しい事もあるでしょうが、手作り・カスタマイズ・オーダーメイド
がほぼ皆無だったニット業界にこの仕組みが与えるインパクトはとても大きい
気がします。。。

ここで紹介されていた商品価値はまだ素人レベルの様ですし、これは一般消費者
向けにリリースされている商品の様ですが今の時代基礎ができれば技術革新は
あっという間でしょうし、ここに専門的ファッションソフトが組合わされれば
製品レベルなんて瞬く間に現状に追いつくと思う。。。
もしかしたら、島精機さんのホールガーメントもなんら特別なものじゃない
日が来るかも…

今のアパレル市場には、もう溢れるほどに似たような商品が量産販売され、
その商品価値は地に落ちています。
その原料も土に還らない化学製品が多用され、もやはアパレルは「自然破壊だ」
という意見も出てきている中、皆が流行だと熱中するものだけじゃなく
「自分の為のたった一枚を大切に愛用したい」という流れが起きるのも
自然だと感じています。
そんな中で「自社にできる事、エンドユーザーに応える価値はなんだろう-」
と自問する自分にとってこの動画にスゴイ衝撃を感じました。。。

又、検索中にまるでレース編みの様なモチーフの3Dドレスの製作過程
公開する動画も見つけ…これまたびっくり!

以前、「医とデザイン研究会」という会合で心臓などの臓器を樹脂のような
もので3Dで作ったという実物は見せて頂いた事があり、ただ単純にすごいなー
と思ったものですが、この動画を見るにまるで近未来映画を見る様な
衣服の製造工程です。

布もミシンも、先の様な糸も編機も不要。。。作業員は白衣。。。
これがもう既に現実に有るのですねーバーチャルじゃなくて。
勿論これも量産のレベルではないですが、最早量産が必要なのか?!とすら
思えてきます…

ーただ、こうなればなるほどに、今価値が軽んじられているデザイナーや
パタンナーのソフト力や立体形成力がとても重要になってくると思われます。
特に今の画面でパターンを引くだけの自術者ではなく、大元のトワル組み
などの3D組立技術とその脳を持つプロにこそ、需要の光が差す日が来る

………かもしれません^^
~なんて、最後はやっぱりポジティブに締めておきましょうw

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