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ー 2016年8月15日

GNT(グローバルニッチトップ)企業の定義

「ニットの伸びるチカラで1本の糸から未来をインプルーヴ(改善)!」を目指す 『インプルーヴ』 です。

本日の代表者ブログは、代表者の趣味的な…
先日観たTV番組の単なる備忘録です^^;
しかも、その某TV番組を見ていて急いで携帯で撮った覚書き代わりの動画なので、
手振れで酔いそうになるとても酷い画像で…
こんなんアップしてええのか?!本当に恐縮ですがご了承を…(/ω\)
乗り物酔いをする人はどうかスルーしてください(^-^;

ここで残しておきたかったのは『GNT(グローバルニッチトップ)企業』という言葉についてです。
これからの時代のキーワードの一つになりそうな気がしたので。。。
※このブログの動画投稿ではアップできなかったのでyoutubeにあげてリンク貼ってます。

ここに記録しておきたかったことは、以下の2点です。
(あんなヒドイ動画観なくてもこれで分ります^^;)

➀ 日本の紡績業に勤める就業員数の推移
   1965年:11万1657人⇒2014年:1657人
今や、全国で何と2000人もいないのだそうです!
この数字には、流石にビックリしました。
奇しくもここで比較されていた1965年は私が生まれた年であり、
東京五輪の翌年です。
あれから半世紀… 繊維業界のシュリンクぶりを改めて直視させられる数値です… 

それでも、流れに諦めることなく自社のポジショニングを明確に捉え、
強みを研ぎ澄ませば、社会から求められる会社になることが可能なことを
信じ、学びつづけたいと思います。 
その頂点が、次に備忘録にしたかった「グローバルニッチトップ」という単語です。

➁ GNT企業という言葉と、その定義
  グローバル ニッチ トップの頭文字を取ってGNT。

ハーマンサイモンという方によって定義されているのは以下3項目
 ・世界シェアが3位以内であること
 ・売上高が40億ドル以下であること
 ・社会からの注目度が低いこと

このような、世界に通用する強い小企業のことをGNT企業と呼ぶのだそうです。
この番組では、日本におけるGNT企業について紹介されていて、その冒頭企業が
ニット紡績から製品まで手掛ける山形県の企業でニット業界では超有名な会社
でした。。。

本当は、そこが見たかったのですが…
残念ながらその肝心なシーンに帰宅が間に合わず見逃しました…

ちゃんちゃん(◞‸◟)

ー 2016年6月29日

上っ面を真似るのはもうやめよう。

こんにちはー
「ニットの伸びるチカラで1本の糸から未来をインプルーヴ!」が合言葉。 『インプルーヴ』 です。

「上っ面を真似るのはもうやめよう」

何でこんなタイトル?? 
それは、今の若い(?)デザイナーさんやMDの方たちに一番伝えたいフレーズだから。

「今、売れてるデザイン(企画)は何ですか?うちはそれが欲しいんです」
良く聞かれます。
「最近のデザイナーさんはさ、直ぐに他所の写真よこしてきて、<これをつくって下さい>
って言うんだよねー。簡単でいいね。」工場さんなどとの世間話で良く聞かされます。
そのたびにいつも思うんです…
それって、他社さんの苦労や努力を「丸パクリしたいのです」と言ってるってこと、
分ってる?!って・・・彼らが自覚してるかどうかはわかりませんが。

それよりも、売れている=お客様が喜んで下さっている「本質を読み解く力を磨け」
言いたいのです。

最近良く思う、自問自答があります。
【スタンダード】って、何ぞや。。。
スタンダード=定番?ベーシック?=ニットだったら丸首のセーターとか?カーディガンとか?
いやいや、それって、人によって違うと思う。

【スタンダード】という単語を改めてでググってみたら、
「標準。規準。また、標準的であるさま。」 とありました。

アパレル業界に置換えて考えてみると、
人が手に入れたがっている【スタンダード】とは、自分らしさを一番表現できるもの。
頻繁に身に付けていても型崩れたり劣化することなく安心して着れて、
それを身に付けている自分自身に自信が持てるもの。
=「あの人のイメージって○○○だよね☆」「あの人にとっては定番なんだろうねー」
「あの人の○○○なところが着る服にも現れててあの人らしいいよねー」
ーなんて具合に、自然に人からの人物評価に繋がっていく・・・
みたいなのが「スタンダード」の本質ではないかな、と。

つまりは、
・ゆるぎなく長く愛用できるもの。
・愛着を抱けるもの。

だから、それは、先に挙げた丸首のセーターやカーディガンとは全く違う
デザイン物かもしれない。
でも、ひとつ言えるのは、今シーズンだけで消えてしまうような流行物ではないんだろうなー

・ブレないデザイン。
・ブレないスタイル。

それは、それをチョイスする人の生き様にも通ずるのかもしれない。

トレンドの上っ面を真似ずに、何故そのトレンドが今発信されているのか、とか、
自社の顧客に提案したら、お客様に何を提供できるだろうか、どんな良さがあるのか、とか。

だから、今の企業デザイナーさんや企画に携わる人、マーチャンダイザーにこそ、
毎シーズン発信されるトレンドの上っ面を真似るのではなく、
その奥底に隠れるウォンツを探して、自社にとっての「スタンダード」を
追い求め、掘り下げて、是非つくって欲しいと思います。
そしたらきっと、お洒落が好きなお客様が帰って来てくださる・・・

そう思って、今日も私はお仕事をしています(´艸`*)

ー 2016年4月13日

『ザ・トゥルーコスト~ファストファッション 真の代償~』鑑賞会

突然ですが、このたび神戸在住の有志4名で、この映画の自主上映委員会を立ち上げました。
映画の題名は
映画『ザ・トゥルーコスト~ファストファッション 真の代償~』
という映画で、海外では一般公開されているみたいですが、日本では自主上映のみでの公開です。
初の上映は5/26(木)の夜7:00~で、約90分の映画です。
(映画の内容説明は、長くなるので本文の最後に少し書いておきますので、この映画をご存知ない方は
恐れ入りますが、最後の方まで降りてご一読頂ければ幸いです。)

本来、映画上映どころかこの様な規模の人数を募集してのイベントを運営する側に回るなど
人生で全く初めての経験なのですが、ひょんなきっかけでこの映画の存在を知り、
FaceBookで紹介投稿したところ「これ、東京は元より既に大阪でも上映されているのに、
ここファッション都市宣言の街.神戸で上映されてないのはあかやろ~」との想いを感ずる
有志が集うことになり、始まった活動です。

この映画を作った方々の真意はともかくとして、少なくとも私達はファストファッションをバッシング
する集団でもなければ、高価格品推進論者でもありません。
その様な、どちらか一方という考え方は逆にバランスが悪いとさえ思います。
そして、誰でも自分が良いと思うものを少しでも安く手に入れたいと思うのは当然の心理。
何も悪い事ではないと思います。

ただ… どんなことにも「匙加減」というものがあるとも思っています。
それを考えず追い求めすぎると、どこかで誰かに無理が行ってしまう…という事も又事実だったり
します。
それを知らないから、私達は無邪気に安易に低価格を欲し続けてしまうのではないでしょうか。
買う側も。供給する側も。まるで「餓鬼」のように…

少し冷静に考えてみたら、「made in 〇〇△△」と表記されている日本以外の国で作られたものが、
例え大量生産とはいえ海を渡って日本まで届けられて売られている、勿論その生産国から幾つか(幾つも?)
の流通業者を通過して…  原料代だってあるはずなのに。加工し縫製している人は幾らで?
これは最早日本以外の国の話ではなく、日本国内でも起き得ている事かと思います。

特に衣料品は、工業部品などの様に機械が型抜などして無尽蔵に作れるものではなく、今でも
必ず人間がその足でミシンを踏んで縫っています。
こんな時代ですから、敢えてその人たちの工賃=お給料について、想いを巡らせてみる機会があっても
良いのではないでしょうか。

自分達が毎日身に付けているものが「どこで、誰が、どの様に」作っているのだろうか、と。。。

そんなことについて、かつて『ファッションの街』と言われた神戸でちょっと考えてみませんか?
何となく観たくない一部の事実から目を反らさずー
観た方が、どう思うかも、どうも思わないかもこれまた全く自由です。
ただ私達は「目を反らさないで学ぶ機会をつくろう」と思ったのです。

この事に限らず、私は日ごろから無知は恥ずかしい事だと自分への戒めに思っています。
「学ぶ」行為は自分の自由意思でどこまでも可能です。だから学びたい。
「学ばない」行為も又自由意志ですが、その選択は自らを貶める行為にしか繋がらない様な気が
するからです。
だから、どのようなことも、先ずは「学んでみる」ことから始めてみて「選択する」行為へと
連動させていきたいと考えています。

ちょと話が逸れましたが、この映画鑑賞会に関心がある方は、ぜひ5/26 PM6:30受付~
神戸勤労会館・2F・多目的ホールへお越しください。
当日参加も可能ですが、お席は先着100名様となりますので、それを越えますと折角お越し頂いても
ご覧頂けない可能性も出てきますので、出来れば事前にご予約頂けますよう宜しくお願い致します。
※現時点で既に参加予約者約60名頂いており、大反響を頂いています。

『ザ・トゥルーコスト~ファストファッション 真の代償~』映画鑑賞会への
詳細、ご予約は、リンク先のFBイベントページに申込フォームご案内等がありますので
こちらからお申込みいただければ幸いです。
当方に個人的にお問合せ頂いても結構ですので、何かありましたらお気軽にお問合せください。

1人でも多くの方と一緒に学び合える、貴重な機会になりますように~。

-・-・- 以下、転載『ザ・トゥルーコスト~ファストファッション 真の代償~』-・-・-・

http://unitedpeople.jp/truecost/

華やかなファッション業界の裏側 知られざる真実とは?
2013年4月に、バングラデシュ・ダッカのラナ・プラザという
縫製工場が倒壊(ダッカ近郊ビル崩落事故)し、1,100人以上の
死者、負傷者2,500人以上の大惨事となった。
この事故をきっかけに、アンドリュー・モーガン監督が
ファッション業界の裏側に迫った映画が完成させました。
私たちは服を買いすぎで
生産者への支払いが少なすぎる…

これは衣服に関する物語で、私たちが着る服や衣服をつくる人々、そしてアパレル産業が
世界に与える影響の物語だ。これは貪欲さと恐怖、そして権力と貧困の物語でもある。
全世界へと広がっている複雑な問題だが、私たちが普段身に着けている服についての
シンプルな物語でもある。

この数十年、服の価格が低下する一方で、人や環境が支払う代償は劇的に上昇してきた。
本作は、服を巡る知られざるストーリーに光を当て、「服に対して本当のコストを支払って
いるのは誰か?」という問題を提起する、ファッション業界の闇に焦点を当てたこれまでに
なかったドキュメンタリー映画だ。

この映画は、きらびやかなランウェイから鬱々としたスラムまで、世界中で撮影されたもので、
ステラ・マッカートニー、リヴィア・ファースなどファッション界でもっとも影響のある人々や、
環境活動家として世界的に著名なヴァンダナ・シヴァへのインタビューが含まれている。
またフェアトレードブランド「ピープル・ツリー」代表サフィア・ミニーの活動にも光を当てている。
私たちは行き過ぎた物質主義の引き起こした問題に対して、まず身近な衣服から変革を起こせるの
かもしれない。

ー 2016年1月20日

最近の痛ましい事故と「ハインリッヒの法則」

こんばんはー。 『インプルーヴ』 です

突然時事ネタみたいになりますが…気になるんです。
最近一番の残念はニュースのスキーバス転落事故・・・
そして呆れてしまうのはココイチの廃棄冷凍チキンカツ流通販売事件・・・

これらは絶対に突然起きた事故ではないはずだと、皆さんも思われていると思います。
絶対にそれまでに何かに気付いていた人、(おかしい…)と感じていた人、
それまでの日常業務の中で「ひやっ」としたことが起きていたはず、
「はっ!」としたことが繰り返しあったはず…

私が身を置くアパレル業界も決して他人事ではないと思います。
似た様な構造はあちこちに溢れています。。

この「ヒヤリ・ハット」な一瞬を300以上感じる様な状態が
日常で見過ごされていると、
その次は29件の「軽微な災害・事故」が発生し、
これをも本質を解決せずに放置、一時対処でしのいでいる所には
必ず1件の重大な事故・災害が発生する

という、統計の法則があります。
「ハインリッヒの法則」といいます。

この様な事件・事故の話を聞くたびにいつも私はこの法則を思い出します。

そして、自分の身の回りに見逃している、又は見落としている「ヒヤリ・ハット」がないか
考えます。
皆さんも、皆さんの周りをこんな目線で少し見回してみませんか?
何もない日常というのは、こういう日々の手抜きのない注意・目線の積み重ねなのだと、
改めて自らも戒めたいと思います。

↓昔、ハインリッヒの法則について書いたブログです。
良かったらご覧ください。
ハインリッヒの法則について

ー 2015年8月13日

国内で流通している衣料品の97%が海外製

今日は8/13~ 世間は早い所は昨日あたりからお盆休みな中、
ゆっくりめの出勤で日頃溜まっている業務整理を。。
溜まっていると言えば新聞w なかなか毎日目を通しきれず溜まります(..)

そんな記事の中で目に留まった「14年の衣料品の輸入浸透率は97%」という
小さな記事。
「2014年日本市場で流通した衣料品は、昨対0.2%上昇して97%が海外製となった」
とある。 という事は、日本製は僅か3%… 
ニット外衣に絞って2%を切っているというのは認識していましたが、衣料全体でも
最早3%なんですね… 布帛はもうちょっと頑張ってると思ってました。。。

記事では、円安・海外市場でのメイドインジャパン関心からの輸出は9.9%増えたけど、
反して国内生産量は10.3%の現象…とあります。
又、中国からの輸入は11.3%減で日本市場での占有率は13年80.6%⇒75.7%に
減少してるけどASEAN・バングラデシュなどからの輸入増加、国内生産量の減少で
輸入浸透率を押し上げているーと結んでいます。

今年に入って「メイドイン・ジャパンブーム」だの言われてますが、こと「服」
に関しては「日本製だから買う」という購買動機に果たしてどこまで繋がってる
んだろう…と思ったりします。
この数値もその一つの裏付けの様にも感じます。

私はここ数年、日本の工場さんとのものづくりの機会が増え、仕事自体はとても
やり易いですが、どうしても価格とのバランスの中で苦しみます(;_;)
日本人が手間暇かけて作る結果、海外製品と何が違うのか、真の価値は何なのか…
そういった事を商品を通してきちんと伝わって、お買上に繋がって初めてその
価値は認められるってことで、「それがたまたまいつもやっぱり日本製だったわー」
くらいになるのが理想ですね。
「これカッコイイな~☆と思って手に取ってみたら、やっぱりイタリア製やったわー」
みたいな。

そうなれるように、まだまだ頑張らなアカンな~。。。
なんて、徒然なるままにつぶやいてみた^^;

ー 2015年6月26日

ニットとカットソーの違い

今日は、最近よく聞かれる「ニット」と「カット」の違いについて
少し触れてみたいと思います。
(少し、少しね^^; よく周りから「文章ながっ!読むの、しんどいわー」って
突っ込まれるので…( ;∀;))

ニットとカットって言い方、つい最近まで業界の人は皆通じるものと
思っていました。
でも、案外そうでもない気がしてきたので、簡単に説明してみたいと思います。
あくまで、私なりの実体験で括りますので正式に知りたい人はググってね^^;

●ニット:1本の糸が繋がってて布地の様な面積を持つものの総称ー
     これだけだと、横編・経編・丸編全て含まれます。
     又、それら面積を持つもの=編地を材料として服の形に仕上げたもの

●カット:ニットの中の経編・丸編で生成された反物状の布地=編地を
     パターンに合わせて裁断して、ミシンで縫製して仕上げたもの

一見、「そう違わないじゃん」ーと思われる方も少なくないと思います。
私も書いててそう思う。
ただ、上記のニットの中の経編、丸編などで形成される布地はジャージィと総称され、
ここで言うカットとは、布地の作られ方ではなく服状のものの区分として使われています。
それと比べて、ニットという言い方は、布地状の作られ方と服上のものの区分と両方に
使われます。ここがややこしいんですね~ きっと。。

だから、ものづくりにあまり詳しくない会社の方でニットデザイナーと
カットソーデザイナーをまとめて「ニットデザイナー」として募集
される
場面も見掛けますし、ネットショップなどでもカットソーの製品を「ニット」と説明して
いるお店に出遭ったりもします。
特に、若いお店で伸びる布地の物=ニット とくくっちゃっている向きも…( ;∀;)

ちょっと、話がそれました。。。

ここで大きく違うのは、ニットの方はその編地を作る際の「1本の糸選び」
から出来るノウハウをどれだけ持っているか…そのスキルレベルなんです。
ここにニットデザイナー独自の経験則が存在します。
ニット=横編ニットに区分すると、ニットデザイナーは布地にあたる編地段階から
シルエットや組織を含むデザイン活動が始まります。

ここの知識が薄いと、カットのデザインは出来てもニットのデザインは出来ないのです。

思い切って自社でデザイナーさんを雇おうと思っている企業の方も
転職をお考えのニットorカットのデザイナーさんも、是非ここは
注意して確認しあい何が強みのデザイナーが必要なのかをお互い見極めて
くださいね^^
…って、誰に言ってんだろ、ワタシwww

ー 2015年6月25日

ニットデザイナー歴30年近くなり、ふと思うコト

先日、クライアントさんとの商品企画MTGの合間の雑談でのこと…
「…鈴木さん、本当にプロと言えるニットデザイナーさんって、
今そんなに少ないんですか?」
(※ クライアントさんは純アパレルではないので川上の事には
   詳しくない方々です)
「どうしてそんな質問を?」
「先日聴きに行ってみた〝日本製ニットの未来についてー”という
セミナーで講師の先生が仰ってて…」と。
「そう言えば、私もちょいちょい【絶滅危惧種】と言われます^^;」
なんて話をしたのですが、
聞いてみると知人が講義を務めたイベントだったみたいで☆彡
世の中は狭いです~。…というか、ニットデザインをきちんと
できるデザイナー人口自体が少ないからかもしれませんが。。。

…では何故私達は絶滅危惧種? になってしまった…のか?
自社にとってもとっても大事な環境の問題ですし、
せっかくなのでちょっと思いふけってみます。。。

 ➀ 女性が担っていた比率が非常に高い職種だからー
    …結婚・出産と共に業界を去る人が多いと思います。

 ➁ アパレル企業内でデザイナーの人材層を維持しない企業が
   増える傾向にあるからー
    …今の現実は商社さんやOEMメーカーさんが持ってきたデザ
    インにのっかるとか、写真などを渡して似寄りの物を作って
    来てもらって、実物を見てから検討する企画法が一般的に
    なりすぎた為、アパレル側や企業内のデザイナーに
    ノウハウが溜まらなくなり、どこでコスト圧縮して
    どんな原価の商品を仕入れているのか実値もわかりにくく
    なってしまい、価格と価値がバランスしてるのかも判断
    つきにくくなってきた。(MD・生産担当者も同じく…)

 ➂ ➁の傾向に伴い、企業側が商品製作に接することを知らない
   デザイナーばかりを育ててしまったからー
   (勿論、今でも専門職の人材育成に力を入れている企業も
    ありますが、一般論の傾向として)
   …特に、ニットデザイナー/パタンナーの場合は、ニット工場
   の現場の方々と喧々諤々しながらでなければノウハウを蓄積
   する「場」はありません。ここがキモかもしれません。

   何故なら、布帛(織物/反物)を扱うデザイナー・パタンナー
   のノウハウは、一応縫製技術などを学ぶメソッドが専門学校
   で確立されているので一通りの知識を持って就職後の実践で
   ブラッシュアップしますが、ニット(編物)について学べる
   デザイン学校は国内ではごく僅か東京にあるのみで、
   その大半は就職してから基礎から実践で身につけるしかあり
   ません。

   又、ニットは布帛の生地に当たるテキスタイルを糸選びから
   始めて作り上げねばなりませんが、卓上ミシンの様な身近な
   機械設備ではないので工場に委ねなければ何も始まらない
   のです。
   その為には、どの工場さんにどんな機種の、どんな編み幅の、
   どんなゲージの、どんな特性の機械設備があるのかという知識
   や、リンキング設備がどれくらいあるのか、協力工場・内職
   委託などの体制はどんな感じなのか…など、縫製ラインの設備
   への理解も重要になります。
   それらは全て工場毎に異なるので仮に専門の学校で学んだ人
   でも現場での学びが無ければ役には立たないと思います。
   そして、それら、現場のニット・ノウハウを体系化して残して
   いる企業はほぼないに等しいと推測され、個々人に帰属してい
   るのが現状ではないでしょうか。
   …加えて、糸選びから自社の企画をするアパレルの生産体制
   の流れが激減した事で、糸の種類、番手とゲージの相関など
   を学ぶ機会も得られないので応用が利かない。すなわち、
   オリジナルを企画できない。。

 ➃ ➂の傾向に伴い、どんな糸を選んで、どこの工場の機種の
   編機でどんな編み方の編地にしよう、とか、どんなシルエッ
   トを編もう、とかの発想自体が生まれない。
   …なので、工場の現場とコミュニケーションを取る必要性も
   生まれない。

そんな状況の積み重ねも原因の一助と思われますが、最近は糸屋さんが
アパレルの企画室に営業に行って新作の糸を紹介しても???な様子で
反応してくれない…のだとか。。
…なので、ヤーンメーカーさん達は営業先をアパレルから産地などに
力点を移してらっしゃるように感じます。
(お陰で当社の様なチッチャなニット企画会社にも来て下さる
 先様が増えました。ここは非常に有難いです^^;)
 
…他にも色々あるかと思いますが、今のニットデザイナー/パタンナー
の現状とはこんな感じではないかと推測します。

…でも、こうなってしまった要因は勿論自分達も他人事ではなく
業界の先人としては黙認してきた当事者の一人であり、原因の
一つになっているかもしれません。。

じゃあ、これからのニット業界の後輩に私達には何ができるのか?
ーここを、最近良く妄想します。
どうしたら、ニットデザイナーさん(ニットパタンナー含む)達が
スキルアップできる環境になるのか。。。

私達の頃には教えてくれる先輩が沢山居ました。
今の人達にはその「先輩」が居ない、仕事の「相談相手」がいない。
会社内に資料がない。デザインを考える為の編地や糸の資料がない…
そういう部分を補完してあげれたら、少しはお役に立てたりするのだろうか。。

これを読んでいるデザイナーやパタンナーさんへー
皆さんの環境はどんな感じですか?
何が足りないと思いますか?

今はアパレルよりOEM-ODM企業にお勤めの方の方が多いかも
しれませんが、技術やノウハウを教えてくれる先輩はいますか?
デザイナーとしてスキルアップしたいと思いますか?
思っている方は、それが出来る環境になっていますか?

皆さんの生のお話も聞いてみたいので、良ければ気軽にコメント
下さいね。 宜しくです^^
 

ー 2015年6月23日

いつでもどこでもユニクロ?

先日、あるコンサルの方とお話する機会があったときの話。
「昨日のワールドビジネスサテライト観られましたか?
ユニクロの柳井さんが又新しい戦略を発表されてましたねー」と。。

「すいません、観てましぇん。知りません。。。(..)」

ーその記事の内容とは、ファーストリテイリング社がアクセンチュア
という外資系コンサルとタッグを組んで「いつでもどこでもユニクロ」
を合言葉に、朝起きた時から通勤中でも歩きながらバーチャル試着と
ネット購入ができる……システムみたいです。

以下、テレビ東京のWBSの記事を引用しますー
ユニクロの新世界戦略
———————————————-
ユニクロなどを運営するファーストリテイリングはコンサルティング
大手アクセンチュアと提携し、ITを駆使したこれまでにない新サービス
を始めると発表しました。
その内容はいつでもどこでも誰でも買い物ができるという未来像。
それを実現するために行うのが来店客のデータ集め、会員化です。
全世界3,000店舗で集めた客のデータを生産現場や世界9万人のスタッフで
瞬時に共有をすることで全く新しいものづくりと販売システムを生み出す-
———————————————-

確かに、私達の服の買い方が大きく変わるかもしれないインパクトは
スゴイかも。。。
ここ数年、大手アパレルの不振が取沙汰され冷え込んでいる業界において、
又もやファーストリテイリングさんが、アパレル界のパイオニアイメージを
独走態勢です☆彡

ーそしてまた、私達つくる側の人間も、ただ「つくるのが得意」だけでは
生き残れない時代の到来であることをしっかり受け止めなくっちゃ…と
思い知らされます。

私が所属する神戸デザイン協会の会員さんの中に、いつもウエアラブルカメラを
眼鏡に装着しておられる方がいて、ウインクでシャッターを押せるのを
見るにつけ「凄いな~☆」と単純にびっくりさせられますし、話題の
アップルウォッチを真っ先に入手して身に付けている人もにチラホラと。。。

そう言えば22年位前、今の原型となる携帯電話が出始めた時にも、
イノベーター達が真っ先に持ち始めていましたが、私は震災で必要性を
感じるまで手にしていなかったマジョリティー組でした( ;∀;)

今や、携帯-スマホなしでは生活が困難な人の方が大半?!
たった20年程で…
そういう意味では私達アパレルのものづくり系も、ただそこに留まらず
最終的に購入して下さるお客様にどれだけ接近できるかという視点が
重要なのだと思わされる記事でした。

…ただ、このニュースの中でちょっとギモンに思ったことは、
ユニクロの様なタイプの服をバーチャルで確認してまで
どれくらいの人が購入するのかなぁ~と。。。
私はユニクロを買った事も着たこともないので分りませんが、
(注/決してユニクロさんや商品にどうこう思っていませんよ。
真反対の側の商品企画提供している立場として職業上痩せ我慢して
着ていないだけです<(_ _)>)
その人気は手軽さと値段に対する価値観、そして分り易い商品構成?

確かに、実際に袖を通さなくてもある程度サイズ感が分っていれば
自分のボディにバーチャルで重ねてみれば似合うかどうかの判断が
付く商品かもとは思いますが、多分ものすごい開発費が掛かっているの
でしょうしそれだけの費用対効果はあるのか。。。
その「戦略」と言っている部分については数字がニガテな凡人デザイナーの
私には計り知れません。。

そうそう、それと、もう一つびっくりした事は、これだけ世界中に
店舗拡大しているユニクロさんが顧客管理してなかったんだ~(@_@)って
こと。。。
まさか誰も気付かなかったはずはないので、多分敢えてやってこなかった…
って考えるのが正しいのかな?
でも、そんな大声でそれを「戦略」って言っちゃうのはチョット……
と思ったのは私だけ^^?

ー 2014年11月12日

ごめんね、飛込み営業くん

今日は四方山話ですww

一昨日の夕方の、とあるOAカタログ通販会社の
営業くんとの会話について。。

彼は、当社にコピー機を売りたいんですよね^^;
(今の取引はOA通販でチョット文房具を買う程度)
その新商品の説明会に
「時間は取らせません、5分-10分で良いので来て
くれませんか?絶対に損はさせません!」と
言って口説いてきます~。

でも、今のコピー機買取だし不都合ないのです、当社は。。。
何よりそんなにコピー使いませんしー^^;

だから、
「ごめんね、今はきっと買えないと思うので
5分だとしても時間は割けないわ…」と伝えると、

「今のコピー機、幾らで購入されたのですか?
保守内容とかどれくらいですか?できたら契約書を
見せてくれませんか?それよりも必ずお得な内容のお見積りを
作って持ってきます!」と。。

ーここで、私の心のシャッターガラガラ~ 閉店、バイバイ。

ーでも、それだけで帰しちゃうのは可哀想に思えたので
「キミの立場も十分わかるよー大変やねぇ。」と前置きした上で、
私は彼にその理由を伝えました。

「あのさ、同じ見積りを作ってくれるなら、
うちが既にお付き合いしている先さんの条件を見てから
その下をくぐる条件をつくるんじゃなくて、
キミから見てうちにとって一番いいんじゃないかなーと思う
レシピを提案してくれる方が私だったら好感を持つと思う。」

ーそれでも彼は食い下がる…粘り強いw

「…だってさ、じゃあもし私がワルイ人で、キミが持ってきた
見積りを逆に今の取引先さんに見せて
「相手が値下げしてくれたよ」と伝えて又見せたら、
キミは又その下をくぐる見積りを作るの?
そんなんでキミの会社は本当に儲かるの?キミのお給料は上がるの?
もし、日本中の皆がが同じことのしあいっこしたら、
もう…  それって、キリがなくないですか?」

それでも「そこを何とか…」とか言ってしばらくお帰り頂けず(;_;)

同じ様なパターンでの飛込み営業とか、宅配業者さんからの営業とか
日頃からありますが、大きな違いは「最初っからコンペチターの下を
くぐる見積りを持ってくる」と宣言しているところです。

商品の価格は相手に合わせて変幻自在…そこに違和感。
結構な大手OA会社ですが、カタログ通販では後発部隊の会社ー
自社の価格表ありきで比較して「メリットがあれば取引して下さい」
ならわかりますが…
ノウハウ販売業でもないし。仕入原価はちゃんとあるはずで…

当社だって決して余裕なきお財布事情ですから、そんなコト
言える立場じゃないですが…なんか、ねぇ。。。
例え一時的にメリットあっても、広く見たらお互いの為には
ならないなと思うのです。
そして… 日本中、誰も幸せにならない。。

その説明会にキツーいノルマでもあるのでしょうか~。
今年の春からこの辺の担当になったらしく、
最初うちに来た切欠も飛込み営業でした。
いつも一生懸命さは伝わってくるので不利益ない範囲では
お付き合いさせてもらっていますが…

まだ新人クンだと思うので、汚れない内に違う考えの人もいて、
アプローチは値段だけじゃないと思っている人もいるってこと、
老婆心ながら余計なことまで伝えてあげたくなった次第。。。

それを、幸と思うか不幸と思うか… は、彼しだいですねw

● インプルーヴ/ポアントコウベ告知情報 ●
11/18に西宮ガーデンズ4Fで開催される
「笑顔で働きたいママのフェスタin西宮」イベントに出展致します!
どんな面白いイベントなのか、
詳しい情報は⇒http://poantkobe.blog17.fc2.com/blog-entry-253.html 
お近くの方は事前予約でプレゼントをもらって
会いに来て下さ~い(#^^#)
事前予約もスタンプラリーもハズレなしだそうです☆
紹介者は「10インプルーヴ/ポアントコウベ」を選んでくださいよ♪

☆事前予約画面はこちら ⇓
 http://powerwomen.jp/festa/2014/2014_nishinomiya/#yoyaku

ポアントコウベからもプレゼントご用意してます(^^)v

『笑顔で働きたいママのフェスタ』in西宮
☆イベントページ ⇓
http://powerwomen.jp/festa/2014/2014_nishinomiya/

11/18、お会いできるのを楽しみにしています~(#^^#)

ー 2014年10月29日

OEM⇒ODM⇒OBM…⇒その先は?

こんにちは。貴社にとってのジャストスペックで
難問を解決する Improve @Suzukiです。

先日もここで少し触れた「OBM」という単語。
皆さん、覚えてますか?^^

私が携わっているアパレル業界は、今色んな業種が
ハイブリット化、業種転換しています。
OBMはそんな中でうまれた新語のようで、
商社さんがアパレルメーカー事業を行う事を指すようです。

 ◆ OEM(original epuipment manufacturer/manufacturing)
   =委託者(多くはアパレルメーカー、SPA、小売店)の
   ブランド名で製品を生産すること
   ⇓
 ◆ ODM(original design manufacturer)
   =委託者のブランド名で製品をデザイン・精算すること。
   OEMが顧客から指図されたデザインで生産するのに対して、
   供給者(多くは商社)がデザインまで踏み込んだ形
   ⇓
 ◆ OBM(original brand manufacturer)
   =供給者が自社ブランドの製品をデザイン、生産、販売まで
   一貫して行う。(某商社はブランドの世界観や販売価格も
   含めて小売店に提案する業態と定義している)

先日紹介した記事の続編によると、或る商社さんが卸販売する
ブランドは「北欧のある国にインスパイアされた30代男女に
向けたブランド」…というコンセプトらしい。。。

う~ん、、、 何かしっくりきません。

ここからは、私の勝手な意見w
ーこれで今迄のアパレルメーカーがやってきたことと何が違うの
だろう…? かつてのアパレルからどこが進化しているのだろう…
何だか其々のポジションがところてん状態に其々スライドした
だけにしか見えないのはワタシだけ???

淘汰されてきたアパレルから学ぶべきは、そのコンセプトの設計の
仕方ではないのかなー
昨今ひっきりなしに言われている顧客目線というのなら、
30代の男女がなぜその北欧の或る国にインスパイアされたのか?
それは30代男女のどんな欲求に応え、彼らの何を解決している
のか?
記事発表範囲は説明が足りないだけで実はしっかり設計
されているのかもしれませんが、もしも、それが明確になくて
ただ「今北欧ブームだから、北欧がトレンドだから」
だと、やっぱりブランド自体もそのトレンドの風と共に無くなって
しまう気がする。。。

それは「ブランド」ではなく単なる「名称」に過ぎないのでは…

記事内には「低い利益率と受け身ビジネスからの脱却の為…」と
ありましたが、【ブランド】と呼ぶからにはそこにつくり手の
〝思い″のような、なぜそれをつくりたいのかというココロを
揺さぶる動機のようなものなくしてそれは成立するんだろうか…

もちろん、算盤は大事! でも、、、ロマンも大事?!
(ワタシは算盤が苦手(;_;))

高利益率追求が動機で生まれた【ブランド】に、果たして
消費者の心を揺さぶるファンタジーを生み出すことができるか。。
何事も、左右のバランスなんでしょうね。
商社さんの立ち位置からの発信でもそこが成立させられるか
どうかが、ひとつのカギとなるのかも。。。?!

ー 2014年10月21日

五十肩に効くバレエ

こんばんは。
最近、働くおとなのおひとり様を研究している『インプルーヴ』@Suzukiです。
←…って、自分のコトですねwww

さて本日はそんなアラフォー/アラフィフ女子へのお得情報♪
「四十肩・五十肩に効くバレエレッスン」です。

ーご安心ください♪男子にでもできます(#^^#)
何歳でもw 
白タイツ履かなくてもw 
レオタード着なくてもw
お家でもw
職場でもw
何ならデスクに座りながらでも~w

身体の正面から斜め上下に対角線上に片方の腕を伸ばして
其々内側から外側へ…外側から内側へ…と捻ります。
左右、上下、内外捻りとなるので、全部で8パターン。
これをゆっくーりと。丁寧に。。。

先週レッスン前のウォーミングアップの時に教えて頂きました♪
先ずは右腕を左下に、なるべく遠く指先を伸ばし、
伸びきったらそのまま親指が床の方を通って外にに向くように
体の内側から外側に捻ります。
痛気持イイ程度に留めながら、ゆっくりと…親指をぐーんと引き延ばすように~

次はそのまま、親指をゆっくり上に向けて、天井側を通過して外側に捻ります。

右が出来たら今度は左手。
同じよう右下に向けて対角線上に伸ばし、同じように外捻り、内捻りします。

今度は上。 さっきの逆で右腕を左上に対角線上に伸ばし、内外に捻り、
左腕も右上に対角線上に伸ばして内外にひねります。

やっててまるで仮面ライダーの「へんしーん」みたいだな~ってwww
でも日頃PC前で縮こまっている二の腕の筋伸ばしには持ってこい!
これなら、殿方でもPCの前で休憩の時にできますよ~\(~o~)/

もし、立ってやるなら、なるべく体幹を真っ直ぐに保ちブレない様に
KEEPしながら指先をなるべく遠くへ差し出すと、
胴体の脇から腕の外側、又は内側の筋がもっと心地よ~く伸びて、
気分転換にはサイコーです☆

こんな風に、大人バレエはバレエの基本の型を楽しく習いながら
いつまでも錆びないカラダと心でいる為には最適のレッスンですよ~。
ぜひ、みなさんお試しあれ~\(~o~)/

※お知らせ※
11/18(火)インプルーヴ/ポアントコウベは
「笑顔で働きたいママのフェスタ2014」に出店します。
このイベントはママの働き方見本市。自分らしさを大切にキラキラ働くママと
そんなママの応援団が集まる、全てのイベントが無料体験できる文化祭!

https://www.facebook.com/egamamanishinomiya?fref=ts

11/18 西宮ガーデンズ4F ガーデンズホールでお待ちしています♪

遊びに来れる方はこちらのURLからぜひ事前予約を!!
「笑顔で働きたいママのフェスタ」 
トップページ ⇓

http://powerwomen.jp/festatype/2014/

事前予約ページ ⇓

http://powerwomen.jp/festa/2014/2014_nishinomiya/#yoyaku

予約された方には来場時にステキなプレゼントが貰えます♪
来場日時登録は確実じゃなくてもOK。あくまで予定で大丈夫です^^
紹介者に「➉インプルーヴ/ポアントコウベご指名もお忘れなく☆
当日ワタクシからもカワイイステーショナリーのプレゼントを
ご用意してお待ちしておりま~す(#^^#)

ー 2014年10月2日

「アパレルはすぐ着れなくなるように仕掛けてる」??

【今日は独り言。。。】

先日、或る交流会でアパレルとは全く関連のない方々と
お話する機会がありましてーーー。
ちょっと、ショックな事を言われました。。。

お互いに自己&事業紹介などをする中で
私が「私達の夢は、10年経っても愛して着て貰えるニットをつくり
5年-10年…と、お買上下さった方と長くお付き合いできるような、
そんなモノづくりをし続けていきたいんです~」と話しますと、

キョトンとした顔で、こう仰いましたーー。
「???え~?そうなんですか? 
アパレルの人達って、1年で着れなくなって買い替える様に考えて
服を作ってるんじゃないんですか?
その仕掛け・仕組みを考えてるんでしょ?
長く着て貰おうなんて、考えてる人いるんですかー??」と…

私の方が逆にびっくり!(@_@)
アパレルって、一般の消費者の方からこんな風に映っているんですね。。
ま、この方がたまたまそう解釈されてただけかもですが、
少数意見かどうかは別として、今のアパレルがそういう風に
見えちゃってるって事は事実で、素直に反省すべきかもしれません。

私達の時代は、新人入社した時に先ずお客様のお直しの担当から
致しました。
中には「10年以上前のカーディガンの釦を失くしてしまったのだけど
付け直してもらえないか」とか、引掛けて穴をあけちゃったセーターを
「何とか元に戻らないでしょうか?気に入っているんです…」といった
お手紙と共に送られてきたりします。
そういうご相談も極力対応するのが最初に習った仕事です。

昔は今の様にPCデータ管理じゃなないので、過去の書類庫に保管されている
膨大なファイルの中から、どれくらい前かお客様の記憶と先輩方の作った
素材や色などからの記憶からあたりをつけてその品番の設計書を探し、
そこに書かれているボタン品番などを見つけ出して、副資材メーカーさんに
発注し、取り寄せ、そのカーディと同じ色のボタン付け糸も手配して付けて
お客様の元にお返しします。

今、こうして書きながら、当時のモノづくり、お客様とのコミュニケーション
の事を思い出すと、今は何とも寂しい。。。
洋服に掛かる原価なんて見たら尚更… そんな大事にしたくなるような顔を
してませんしね、商品の方が…

バブル世代末期入社組としては、今や時代遅れな思考かもしれませんが、
やはりどんな仕事も人と人が繋がって生み出され、消費され、人生を彩る
ものだと思います。
時代遅れでも、当時習って今も原点だと思ってるこのスタンスで通したい、と
改めて思います。

高いものが良いと言っているつもりは決してありませんが、人がそれなりに
手を掛け、素材をつくり、形をつくり、やり取りをすればそれなりの報酬は
当然必要になります。
ただ、昔はつくる側にとって、消費者がその買値で絶対に損しない、満足して
貰える顔に仕立てるのが「プロ」の気概というものです。

本当の【クール・ジャパン】って、匠のものづくりとか、こだわりとか、
そういった「モノ」じゃなくて、そういう「行動規範」のことなんじゃ
ないだろうか?

いっそガラパゴス化でもして、そういう美しい規範を守りたいものだな~などと
思ったりします。。。
競争に巻き込まれない強さを、
今日本は返って自分達で放棄しようとしているんじゃないだろうか~…

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