こんにちは。『インプルーヴ』 です。
さて、皆さんは色んな形状の糸がどうやって作られているかご存知ですか?
私も机上ではイメージできていますが、実際に撚糸工場さんなどを訪ねる機会は
少ないので(ニット工場さんはよく行きますが…)、先日一宮への出張の際に
普段お世話になっているあるヤーンメーカーさんを訪問させて頂きました。
そのメーカーさんは、長谷川商店様と言います。
工場も見学させてもらったので、皆さんにも少しご紹介^^
こちらは主にSILK糸の意匠糸製造が得意な製造メーカーさんなのですが、
SILKに限らず、一口に糸…といっても実に様々な形状があります。
今回は、そんな糸の形状で面白いものを少しご紹介したいと思います。
この写真は『梯子テープ』と呼ばれる形状のもの。
名前の由来は、写真からもなんとなくお分かり頂けますよね^^
因みに編地にするとこんな風になります
そして、これもテープの一種。片側だけに芯というか軸の様な部分があって、
そこに巻き付けられるような形で反対側には輪っか状の形状が残ります。
編地にするとこんな感じ。
すこし、フワフワ感と、編み目が真っ直ぐ並ばない所が独特の優しい雰囲気になります。
そして、この糸はどんな機械でどんな風に作られているのか…
この、機械の台座辺りに機械の中心をを囲む様に縦に並んでいるボビンの様な糸が
輪っか状になる糸の部分。
このボビン数が多くて巻き付け回数が多いほど密なテープになるし、少なくて巻回数が
少なくするほど隙間が多い(=軽くなる?)テープになるそうです。
【2】リリヤーン
リリヤーンというと、昭和世代の方なら子供の頃に遊んだ記憶があるのでは?
そうです、真にあんな感じのが高速で自動で糸を作っていく感じです☆彡
高速で稼働中の様子ではわかり辛いので、隣でお休み中の機械の方もアップで
撮らせてもらいました~♪(掃除前w)
針が下に引き込まれながら輪編みされていく途中でスイッチオフ~っていう感じですよねww
できる糸の形状も、昔懐かしいリリヤーンと同じ感じ~^^
(正確に言うと専門家的には違うのでしょうけど…^^;)
写真は、リリヤーンの形状が分り易い様にとても太い糸を例に撮ってみました。
因みに編むとこんな感じ。
この糸は1/0.6なのでHAND-KNIT向きですが、通常1/6-1/5辺りが製品になっても程よい厚みで
編機も7-5Gなら設備も割とあるので使い易いかと思います。
【3】カバーリングヤーン
=異糸を追撚糸して、色や素材を混ぜるというテクニック。
この機械はダブルカバーといって、芯糸に絣の糸とブークレ―の糸の二種類を緩く巻き付ける
様に撚糸して、複雑で奥深い色や素材感を生み出しているところです。
芯糸だけで勿論商品として成立している糸に、違う糸を追加して巻いています。
この写真は、下から順次糸が追撚されて上に向かって糸が巻き取られて追撚が完成していっている様子です。
番手が違う3種類の糸を追撚してるので、当然基糸の時より太くなっていき3種類の太さを総合して
一本の糸として単糸表示されます。
カバーヤーンはその種類も豊富ですが形状が分り易い糸を例に写真をアップします。
それを編むと…ほら、色が混ざった様に見えませんか?
そして、この日こちらのヤーンメーカーさんのSHOW-ROOMも案内して頂いたのですが、
その商品のラインナップの多さにびっくり~(@_@)
壁中にサンプル台帳が貼り付けられています☆
流石、これが自分達でモノづくりができる(生み出せる)製造業の強みですね~。
私達の様な自前の作り場を持たない(…正確には、持ちたくても持てない(;’∀’))立場
からは本当に羨ましい限りの場所です!
ー因みにこちらの会社では一般の方向けにも販売されているそうなので、
贅沢なSILKの糸で自分メイドのニットを作ってみたいという方は是非~♪(#^^#)
↓
Silk HASEGAWA