ー 2017年2月23日

「作り手の想い」を「着る人に届ける」ブログ

 

こんにちは♪ 
ニットの伸びるチカラで「1本の糸から未来をインプルーヴ(改善)!」がスローガンの 『インプルーヴ』 です。

お年始早々の繊研新聞で取り上げていただいた「作り手の想い」を「着る人に届ける」という活動の
ブログ発信が先週から始まりました~\(~o~)/
「作り手の想い」を「着る人に届ける」BLOG

・・・当社が事業領域として日頃仕事をしているアパレル業界。
職種の違う方はさほどお感じではないかもしれませんが、実は毎日の様に不景気なニュースが
飛び交っています。。
一昔は花形の様に思われていた、アパレル業界。
約20年前に私がデザイナーとして就職した会社も、当時は大学生の就職したい企業ランキング
ベスト5にいつも入っていました。 ・・・が、今は・・・

なんででしょうね?

未来はみんなシルバーのボディスーツを着ているかもしれませんが(笑)、少なくともまだ現代で
洋服を着ないで出掛ける人も一日を過ごす人もいません。
そして、おしやれ好きな人がいなくなったわけでもありません。

ただ、その服を「着る人」が求めていることに応えられていないのではないか?
そしてその服を「作っている人」の方も、「着る人の想い」をちゃんと読み取れていないんじゃないか?
そして、そして。そもそもその服を「作っている人」って、いったい誰のこと?

 → シンプルに考えてみよう。
服を「着る人」の 望み を 「作り手」が叶える
「 あら、何でわかったのー?! そうそう、そういうところに気が利くオシャレなものが
欲しかったのかも~☆彡 ありがとう♪ 」
そんな風に喜んでもらえたとしたら。 「作り手」にとって最高のごほうびだな♪と。

いつしか、そんなことを話し合う仲間があつまりました。まだまだ少人数ですけどね^^;

それで、私たちはその「着る人」=エンドユーザーの声を日頃聞いて感じている『お店』までが
「作り手」となって服をつくりたい、と思う様になり、手弁当での活動が始まりました。
それが、約1年前のこのプロジェクトの発足です。
そして「作り手」チームとして一丸で商品企画を始めました。
それが、お年始に新聞に取り上げて頂いた発足メンバーです。

まだまだ力不足なので、ひとつのシーズンでたった1着の商品しか企画できませんが、
それをみんなで膝突合せとことん考え作り込みます。
それぞれが持つ専門スキルをベースに「着る人」の気持ちに想いを馳せー

そして、5人じゃまだまだ非力^^;
この活動を応援してくれる仲間、一緒に「着る人」の想いに心を傾け、一緒に作ってくれる
お店に参加してもらい、色んなお声を聴きたい。
そんな私たちの情報を発信する方法として、昨年11月にFaceBookから始めました。

FaceBookのトップのメッセージにはこんな風に記しました↓
「作り手」の想いを「着る人」に届ける

- プロジェクトの目的は【アパレルの三方よし】-
お店にならんでいるニットには、様々な想いが込められています。
  ・この素材を選んだ理由
  ・この編み方を選んだ理由
  ・このデザインに決めた理由
そして-
  ・この価格にした理由
そんな、作り手達の想いを着る人に届けたいと考えています。
作り手も売り手も。もちろんお客様も。
みんなが納得できる関係をつくるのが私たちの目的です。
わたしたちは、同じようにニットを着る人に想いを届けたい「作り手」、「売り手」を募集しています。
共感してくれる人たちがここに集まってくれて、一緒につくり、一緒に伝えてくれたら最高です。

そして、先週、チームメンバーのIT担当(笑)さんが「作り手の想い」を「着る人に届ける」BLOG
という2つ目の情報発信の場を作ってくれました♪
すごい!ありがとうございます~(´艸`*)
これでFBをされていない『まだ見ぬ未来の仲間』にも気付いてもらえるかも?!

もしよろしければ、みなさまもちょこっと読んでみていただいて、ちょこっと何か感じてもらえると嬉しいです。
そして、「あ、わたしorぼくも共感するなー」って方があれば是非メッセくださいませ~(^_^)/

「作り手の想い」を「着る人に届ける」BLOG

ー 2017年2月13日

「ガラ紡績」に日本の産業革命の歴史を見る

 

こんにちは♪
ニットの伸びるチカラで「1本の糸から未来をインプルーヴ(改善)!」が合言葉の
『インプルーヴ』 です。

唐突ですが、皆さんは「ガラ紡」という単語を聞いた事はありますか?
「ガラ紡」。。なんとなく、言葉のイメージから紡績の種類???

ー私は昨年末に知人から誘ってもらって参加した業界関連の懇親会で
ある方にお目にかかったのがきっかけで知りました。

Q:なんで「ガラ?」
A:「ガラガラと大きな音を立てて糸を紡ぐから。」
なるほど。。。そのまんまやねー(´・ω・`)

ーでも、これがその機械の正式名称なんです。あだ名とかじゃなくw

「1本の糸から未来をImprove」するがスローガンの当社としては興味津々!
ーで、年明け早々アポイントを取って、工場を突撃訪問してきました♪
自分の目で見てみないと、どんな糸が出来上がるのかイメージが付かなかったので^^;

実際の糸は、こんな感じ。
何と、糸だけじゃなく、食用油まで作ってらっしゃいました☆

糸自体は、とても緩い撚糸のスラブコットンです。
見るからに優しい雰囲気の糸。強度はちょっと心配ですが。。

生地だとこんな顔。
膨らみはあるけど、このままだと服にするのには少々課題がありそうかな。
全面芯貼りするようなものならいいかもしれませんね。例えばバッグとか?

ちなみに、こちらのこの糸の商品名は「fuwaco(ふわこ)」
カワイイ名前♪
そして、この糸を作る機械がその【ガラ紡機】。

このアルミ?か何かの金属の筒に原綿を詰めて綿をひも状に垂直に引き延ばすのですが、
その筒がガラガラと大きな音を立てながら回転するので、その名も「ガラ紡」^^

こちらの会社では原産地が明確なオーガニックコットンの綿を使用されていました。

何故オーガニックコットンを使われているのかについてはここでは割愛しますが、
オーナーさんの明確なこだわりがありますので、ご興味がある方は
オーナーさんのブログをお読みください☆
有限会社CHICAさんのブログ➡ ふわふわコットンのふわこです

そんなナチュラルの原綿から紡がれる天然色のままの糸には、ところどころに綿カスが残ります。
染めていないナチュラルな綿の証拠ともいう?!

ここからは、簡単にこちらで糸ができるまでの工程をー

先ず、これが原綿です。
これはインドのオーガニックコットン。
この塊の単位を何というかお聞きしたのですが忘れちゃいました(>_<)

カンカンに真空梱包されてて、すごい重さなので、玄関に運ばれてきた時のまま、鎮座してました。

この塊から引きちぎるかのようにして、綿を攪拌機に入れて綿を解し空気をはらませます。

攪拌する機械も当時のまま。ほとんどの部分が木製です。

綿をふわっふわにほぐしたら、それをシート状にする機械に移し、布団用の薄綿の様な布状にし、
それをくるくると巻き上げて反物の様にします。
それを凡そ20㎝位の長さに切り分けてガラ紡機の筒に詰め込みます。

まるで、綿菓子みたい~♪

この、綿の上に置かれている棒で綿を挟んで詰め込みます。

機械はどれも一応電気で動きだします。
蛍光灯のスイッチのようなボタンを押すと、全ての筒が一斉に回りだして綿が糸状になりながら、
上のボビンに巻き上げられていきます。

その動力は筒の下に這わしてある紐が回って歯車を動かし、筒を動かします。

上に巻き上げられた木製のボビンの状態では細くて弱いので、この合糸機で数本合せて、ある程度の
強度に耐える太さに整えます。

写真には残せてないのですが、今度はそれを撚糸機に掛けて撚り合せます。
ここで漸く、使える「糸」となります。

私は歴女ではありませんので、この紡績機が辿ってきた歴史を
ググってみると。。。

ガラ紡は、臥雲辰致により1876年に考案された紡績機。そのガラガラという騒音から、
ガラ紡と呼ばれた。
第一回内国勧業博覧会(1877年)に出品、受賞。東海地方を主に浸透。だが、当時日本には特許制度が無かった
ために無許可で次々製作され、臥雲はガラ紡製作の自己資本さえ回収できない始末となってしまった。
水力を利用した水車式のものが普及したが、それに限らず同様の紡績機構を有するものも含まれるー(ウィキペディアより抜粋)
とありました。

この発明者である臥雲辰致(がうん たつむね)が日本の綿紡績の歴史を変えた人であるにも関わらず、模倣品の氾濫で生活もままならない状況にある事をみた日本は、このままでは工業化は発展しない、発明を護る法律の整備が必要と考えた高橋是清(だるま宰相)が特許を導入するために当時の特許先進国である欧米へ渡りその仕組みを作った、ーというのも時を同じくして偶然観たTV番組で知りました。

そんな、歴史の生き証人の様な紡績機 -【ガラ紡績】-
この子が本当の意味で現代で生きる(エンドユーザーに愛される)のは、どんなものなんだろう・・・

岐阜県の山間地に位置するこの工場を訪ねたのは、今年最初に西日本にも雪が降るとの天気予報で言われて
いた前日。
ふと見ると、窓の外はすごい吹雪!
下界は全然雪なかったのにー。(降るのは明日じゃないの?!)そりゃ、寒いはずです。

しかしこの風景、なんだか風情があって良いと思いませんか?
今回撮った中で、一番のお気に入りの写真です。

時代も超えて、歴史を紡ぐ。

今もガラガラと大きな音を出しながら、深々と静かに積もる雪景色の中「不揃い」を「均等」に紡ぎ続けるガラ紡機。

今度は具体的な仕事を携え、3月にもう一度この場所を訪ねるつもりです。
<現代のエンドユーザーに愛される価値>を一緒に生みだすためにー。

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